従業員のスケジュール管理や勤務時間の調整、タスクの割り当てなど、シフト管理はアパレル店のスムーズな運営に欠かせない要素です。この記事では、アパレルショップの業務特性に合わせたシフト管理の注意点を紹介します。

1.アパレルショップの業務特性とは？

アパレルショップ（アパレル専門店とも言う）は、婦人服、紳士服、子供服などを、主に自社ブランドを中心としてビジネスを展開しています。

アパレルショップの主な出店先は、百貨店、駅ビル、ショッピングセンター、アウトレットモール、などとなっています。

また、出店エリアは首都圏のみならず、主要な都市には店舗を展開しており、多い所では全国に数百店舗以上を展開しています。

(1)接客が重要だがそれ以外の業務も多い

アパレルショップを運営するには、顧客対応に力を発揮できる従業員やファッションに関する知識が豊富な従業員が必要となります。

同時に、接客以外の業務も多く、商品発注や商品陳列、レイアウト変更、売上報告、DM作成と発送、等々、数多くのバックオフィス業務も同時に行う必要があります。

従って、ベテランの従業員の他にも、新人従業員やパート、アルバイトといった人たちも同時に働いてもらう必要があります。

(2)ネット通販との競争がカギ

また、アパレルショップのビジネスは、近年ネット通販との競争も激しく、百貨店などの売上減少などとも相まって、実店舗での売上は伸び悩んでいるのが実態だと思います。

その為、ムリ・ムラ・ムダを排除した店舗運営が今まで以上に求められるようになっていますが、その中でも人件費コストの削減は最も関心の高い経営課題の１つであると言えます。

しかし、人件費コストの削減がお客様へのサービスレベルの低下に結び付くと、結果的に客離れを招き、負のスパイラルになってしまう危険性を秘めていると言えます。

2.アパレルショップのシフト管理のポイント

(1)売上予算に連動した経費予算内に人件費を抑える

アパレルショップではキャンペーンやセールなどのイベントも多く組まれます。

集客が多く見込まれる日を考慮した売上予算と、それにマッチした「ムリ・ムラ・ムダ」の無いシフトを作成することが必要です。

そのため、シフトを作成する際には時間帯別の来店客数の波に合わせた形で作成する必要があります。

また、余剰人員が出た場合は、人員不足の店舗へスタッフが応援に行くことで、双方の店舗の人時バランスを調整することになります。

(2)個々のスキルに考慮した、接客重視の人員配置

アパレルショップでは、来店したお客さまへの対応が売上増の鍵を握ります。

しかし、新人とベテランでは接客スキルに差があったり、各スタッフの得意分野が異なるため、それらを考慮したシフトを作成しなければいけません。

お客様に一定のサービスレベルを提供する為には、曜日や時間帯による接客スキルの偏りが無いシフト表を作る必要があります。

接客をメインとした作業割当表を作成しつつ同時並行で行う接客以外の作業もシフト上で指示しておくことが重要です。

(3)複数店舗をまとめて管理する必要性

小型店の場合は従業員数が少なく、従業員数の過不足が生じやすいことから、複数店舗まとめたシフトの作成が効率的です。

また、従業員が慢性的に不足する店舗へ本社側で準備した応援要員を派遣させるなどの対応も頻繁に必要になるでしょう。

応援要員の事前登録や不足店舗への派遣がスムーズにおこなえるよう、シフト管理システムなどで仕組みを整える必要があります。

3.アパレルショップで効率的にシフト管理をするには

ここまで、アパレルショップにおけるシフト管理のポイントをお伝えしました。

アパレルショップは時代のニーズをファッションという形で表現し、衣食住の基本要素の１つとして確固とした地位を築いてきました。

アパレルショップとしての重要性は変わらないにしても、ネット通販との競合はますます熾烈になりそうです。

これからも実店舗は形を変えながら、より消費者のニーズに合った形で変化を遂げていくものと考えています。

ネット通販に勝てる部分として「直接スタッフが対応できるからこその接客サービス」が挙げられます。

サービス向上のためにはスタッフが気持ち良く働けるためのシフト作成・シフト管理が重要です。

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