コラム

2025.04.09

シフト制の職場こそOJTが重要!新人育成を効率化するシフトの組み方とは?

シフト作成

シフト制の職場こそOJTが重要!新人育成を効率化するシフトの組み方とは?

シフト制の職場では、「新人の育成が計画通りに進みにくい」という悩みが多いのではないでしょうか。
特に、現場での実務を通じて行うOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)は、誰が指導にあたるかによって習得のスピードや質に差が出やすいもの。
シフトの組み方次第でその効果が大きく左右されてしまいます。

この記事では、新人がしっかり育つシフトの組み方、OJTを支援できるシフト管理システムの活用法など、実践的なポイントをわかりやすく解説します。

【関連記事】

1.シフト制の職場でOJTが重要な理由

シフト制の職場では、スタッフの出勤時間が日によって異なるため、新人教育が計画通りに進みにくいという課題があります。
なかでも特に重要なのが、日常業務を通じて行われるOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)です。
OJTが機能しないと、新人が戦力化されず、現場全体の業務効率に悪影響が出てしまいます。
シフト制の職場だからこそOJTに力を入れるべき理由として、次の2つが挙げられます。

(1)教える人が固定しにくい分、一貫性が求められるから

シフト制の職場では、OJTの一貫性を保つことが特に重要です。
日によって勤務するメンバーが異なり、新人が受ける指導内容にバラつきが出やすいからです。
教え方や指示内容に違いが生じ、新人が混乱してしまう可能性があります。

ある日は「このやり方でOK」と言われたのに、翌日は別の先輩から「そのやり方はダメ」と指摘されるような場面が発生するかもしれません。
こうした不一致が続くと、新人の自信が揺らぎ、スムーズな成長を妨げてしまうでしょう。
OJTを計画的に行えるよう、シフト設計の段階から育成体制を意識する必要があります。

(2)日々のOJTこそが、業務習得スピードを左右するから

シフト制の現場では、新人が働く時間帯や曜日によって、経験できる業務や指導内容が大きく異なります。
そのため、日々のOJTの質と量が、そのまま新人の成長スピードに直結するといっても過言ではありません。
比較的ゆとりのある時間帯で丁寧に指導を受けた新人は、同じ時期に入った他のメンバーより早く業務に慣れるケースも多いです。
逆に、忙しい時間帯にばかり入ってしまうと、十分な指導を受けられず、自信を持つまでに時間がかかってしまいます。
限られた勤務時間の中でも効率よく育成を進めるには、シフト段階で「学びやすい環境」を整える工夫が欠かせません。

2.新人が育ちにくいシフトの特徴

2.新人が育ちにくいシフトの特徴

シフト制の職場では、シフトの組み方次第で新人が育ちにくくなるケースも多くあります。
気づかないうちに職場全体の成長を妨げているかもしれません。
ここでは、新人の成長を妨げてしまう「育ちにくいシフト」の特徴について、よくあるパターンを3つご紹介します。

・教える側が毎回バラバラ
・忙しい時間帯ばかりに新人が入る
・フォロー体制が曖昧
以下、それぞれについてまとめました。

(1)教える側が毎回バラバラ

新人にとって、毎回違う先輩から指導を受ける状況は混乱しやすいものです。
スタッフごとに教え方や業務の捉え方が異なり、習得すべき基準が定まらないからです。

たとえば、Aさんから「これで大丈夫」と教わったことを、翌日Bさんに「やり方が違う」と指摘されてしまうと、自信をなくしかねません。
こうした状態が続くと、学びのスピードは鈍り、業務定着にも影響が出るでしょう。
シフトを組む際には、できるだけ指導担当を固定するか、指導方針を統一する工夫が求められます。

(2)忙しい時間帯ばかりに新人が入る

混雑する時間帯に新人を配置してしまうと、十分な指導が行えません。
先輩スタッフはお客様対応や業務処理に追われ、新人への声かけやフォローを後回しにせざるを得なくなります。

ランチタイムのピーク中にレジやホールの基本操作を教えるのは非常に難しく、教える側にも余裕がありません。
その結果、新人は「ただこなすだけ」になってしまい、業務理解が浅いまま時間だけが過ぎてしまいます。
育成効果を高めるためには、落ち着いた時間帯にシフトを調整することが大切です。

(3)フォロー体制が曖昧

OJTが機能するには、「誰が、いつ、どのように」新人をサポートするのか明確であるべきです。
ところがシフト制の現場では、この役割分担が曖昧になりやすいもの。
新人スタッフが放置されてしまうケースも少なくありません。

たとえば、新人が困っていても「誰が対応するか」が決まっておらず、問題がそのままになってしまうことがあります。
この状態では、新人が孤立感を抱えやすくなり、早期離職につながるリスクもあります。
事前に育成担当やフォロー役を明確にしておけば、新人も安心して現場に臨むことができるでしょう。

3.OJTを機能させるシフトの組み方5つのポイント

3.OJTを機能させるシフトの組み方5つのポイント

新人育成をスムーズに進めるには、現場で経験させるだけでなく、計画的なOJTが欠かせません。
特にシフト制の職場では、日々の勤務体制によってOJTの質が左右されやすいため、シフト設計の段階から育成を意識することが重要です。
ここでは、OJTをしっかり機能させるために押さえておきたい、シフト作成時の5つのポイントをご紹介します。

・教える側のスタッフを事前に決める
・新人の学習ステージに合わせてシフトを調整する
・一貫した育成方針を共有する
・忙しすぎない時間帯に配置する
・定期的な振り返りの場を設ける
以下、それぞれについてまとめました。

(1)教える側のスタッフを事前に決める

OJTの効果を高めるには、誰が教えるかを決めておくことが重要です。
担当者を明確にしないまま新人を現場に入れてしまうと、指導の責任があいまいになり、放置されるリスクが高まります。

現場の全員が「誰かが教えてくれるだろう」と思っていた結果、誰も新人に声をかけなかったというケースも見受けられます。
この事態を防ぐには、シフト作成の時点で「この日は誰が新人を見るか」をセットで決めておくのが効果的です。
明確な担当がいることで、新人も安心して質問や相談ができます。

(2)新人の学習ステージに合わせてシフトを調整する

新人育成を効率よく進めるには、習得状況に合わせて業務や時間帯を調整することが大切です。
すべての新人が同じペースで成長するわけではないため、画一的なシフトでは対応しきれません。

たとえば、まだ基本操作が不安な段階の新人にいきなり繁忙帯のポジションを任せると、失敗体験が増え、モチベーションを下げてしまうこともあります。
一方で、慣れてきたタイミングでステップアップのチャンスを設ければ、自信につながるでしょう。
新人の状態に目を向けて柔軟にシフトを調整することが、成長のスピードと質の両方を高める鍵です。

(3)一貫した育成方針を共有する

指導スタッフ間で育成方針を共有することは、OJTの質を安定させるうえで欠かせません。
方針がバラバラだと、同じ業務でも教え方や判断が違い、新人は戸惑います。
「この場面ではお客様に確認を取る」と指導されたのに、別の先輩から「その対応は不要」と言われたら、新人はどうすべきか判断に迷ってしまうでしょう。
混乱を避けるには、基本的な教え方や優先順位をチームで擦り合わせておく必要があります。

(4)忙しすぎない時間帯に配置する

落ち着いた時間帯に新人を入れることで、丁寧な指導を行いやすくなります。
逆に、繁忙時間ばかりに入れてしまうと、先輩も余裕を持って教えることができません。
ランチタイムや夕方の混雑時には、お客様対応が最優先となり、新人への声かけは後回しになってしまうもの。
一方で、ゆとりのある時間帯であれば、実践を交えながらじっくり教えることができます。
「教える時間」を意識的に確保することで、習得スピードを大きく伸ばせます。

(5)定期的な振り返りの場を設ける

OJTがうまくいっているかを確認するためには、定期的な振り返りが不可欠です。
その場でつまずきを共有し、成長を確認することで、次のステップにつながります。
新人と担当スタッフが1週間ごとに5分でも話す機会があると、「何ができるようになったか」「どこで困っているか」が見えやすくなります。

コミュニケーションがないままでは、育成の方向性がずれてしまうことも。
定期的に育成状況を可視化し、的確なフォローにつなげることが重要です。

4.OJTを支援するシフト管理システムの活用法

4.OJTを支援するシフト管理システムの活用法

OJTを現場任せにしてしまうと、どうしても属人的になりがちです。
こうした課題を解決するうえで有効なのが、シフト管理システムの活用です。
最近では、単にシフトを組むだけでなく、育成支援に役立つ機能を備えたシステムも増えています。
ここでは、OJTを支援するためにシフト管理システムをどう活用できるのか、具体的なポイントを3つに分けて紹介します。

・教育担当者と新人を紐づけて管理
・成長ステージに合わせたシフトの自動提案
・シフト履歴から育成の進捗を可視化
以下、それぞれについてまとめました。

(1)教育担当者と新人を紐づけて管理

OJTを効率よく進めるためには、「誰が誰を教えるか」を明確にしておくことが欠かせません。
シフト管理システムを使えば、新人と教育担当者をあらかじめ紐づけておくことができ、属人的な管理から脱却できます。

たとえば、担当者が毎回変わってしまうようなシフトでも、システム上でペア設定しておけば、シフトを組む段階で自動的にそのペアが反映されます。
この機能を活用すれば、育成責任の所在が明確になり、新人も誰に相談すればいいか迷うことがなくなるでしょう。
属人化しがちなOJT管理も、システムの活用で仕組み化することが可能です。

(2)成長ステージに合わせたシフトの自動提案

新人の成長に合わせて適切な業務や時間帯を割り当てられれば、OJTの効果は格段に高まります。
シフト管理システムの中には、スキルや経験レベルを設定することで、自動的に最適な配置を提案してくれるものもあります。

たとえば、「レジ業務は習得済み」「クレーム対応は未経験」といった情報を登録しておけば、システム側で適切なポジションや時間帯を割り振ってくれます。
現場の判断に依存せず、一貫した育成方針に基づいたシフトを組めるでしょう。
スタッフの状態を反映したシフトを自動で提案できる点は、人的ミスや偏りを減らすうえでも大きなメリットです。

(3)シフト履歴から育成の進捗を可視化

新人育成を継続的に見直すには、どのような勤務を積んできたのかを振り返ることが不可欠です。
シフト管理システムを活用すれば、新人が「いつ・誰と・どんなポジションで」勤務してきたかの履歴を容易に確認できます。

たとえば、「この2週間は忙しい時間帯での勤務が多かったが、指導担当が不在だった」といったこともデータから把握できます。
感覚ではなく事実ベースで育成状況を分析できれば、次に取るべきアクションが明確になります。

OJTを考慮したシフトを作成できる「R-Shift」

(1)小売業・サービス業の導入店舗数2万店超

アールシフトは、小売業やサービス業のシフト管理に特化したシステムです。
おかげさまで2020年〜2025年と6年連続で「登録ID数1,000以上の小売業」における導入数No.1(※東京商工リサーチ調べ)となりました。
全国展開しているスーパー、生活雑貨店、レンタルビデオ店、衣料品店、ホームセンター、映画館、空港、コールセンターなど幅広い業種の企業様に選ばれています。
導入企業の事例インタビューはこちら

(2)柔軟にカスタマイズ可能

選ばれる理由の一つが、カスタマイズの柔軟性です。
シフト管理においては企業ごとに設けている独自ルールや細かな要望があるかと思います。
アールシフトなら800を超える標準機能から独自にオーダーメイドが可能です。
「店内レジと屋外レジの違いを考慮して割り当てたい(ホームセンター向け)」
「薬剤師と登録販売者を確実にシフトに入れたい(ドラッグストア向け)」
といった業種特有のシフト管理方法も、標準機能で既に搭載されています。

標準機能だけでは対応しきれない個別カスタマイズにももちろん対応。
お客さまの企業特性を理解した上で、設定のチューニングを行ないます。

(3)シフト管理+人時生産性向上を同時に実現

アールシフトではレイバースケジューリング理論(LSP)や統計分析手法、AI手法などを全面採用。
仕事と人をMH(人時)で把握し、ムリ・ムダ・ムラの最も少ない効率的なシフトを実現しました。
誰が使用してもスピーディに高精度なシフト表が作成できるよう、当社独自の最適化手法を備えています。

(4)直感的に操作できる現場志向のシステム

高精度なシステムでありながら、直感的な操作でシフトが自動作成できるよう、インターフェースにも徹底的にこだわりました。
基本操作はマウスだけでOK。
公休と有休の色分け表示や、白黒印刷したときの見やすさなど、現場の方々が求める機能を実装しています。
システム自体の素早いレスポンスも好評です。

アールシフトでは、シフト管理システム導入を検討中の企業様向け体験利用プランや、メイン機能の使い勝手がわかるデモ動画を用意しています。
シフト管理方法について見直しを考えているご担当者さま、ぜひお気軽にお問い合わせください!

コラム一覧へ