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2024.09.06

労働時間の正しい計算方法は?シフト管理を効率化するコツも紹介!

シフト管理

勤怠管理

労働時間の計算方法とシフト管理効率化のコツ

労働時間の管理は、企業の労務担当者にとって非常に重要な業務です。
しかし、労働時間の計算には細かいルールがあり、シフト制の職場では特に注意が必要です。
労働基準法で定められた正しい計算方法や、シフト勤務で気をつけるべきポイントを理解していないと、法令違反に発展する可能性もあります。

本記事では、労働時間の正しい計算方法から、シフト制の場合の注意点、さらに労働時間やシフト管理を効率化するためのコツまで、詳しく解説します。

1.労働時間の正しい計算方法とは

労働時間の計算方法には細かいルールがあります。
具体的なポイントを見ていきましょう。

(1) 労働時間は原則1分単位で計算する

労働時間は、原則として1分単位で計算することが求められます。
労働基準法では、労働者が実際に働いた時間を正確に把握し、その分を賃金として支払うよう定められています。

時間の切り捨てや繰り上げは、労働者に対して適切な賃金が支払われないリスクを生むため、正確な時間を1分単位で計測・記録することが重要です。
これは遅刻や早退についても同様です。

(2) 勤務時間から休憩時間を引いて計算する

労働時間を計算する際には、勤務開始から終了までの時間から、必ず休憩時間を差し引く必要があります。
例えば、9時から18時までの勤務で、12時から13時の1時間を休憩した場合、実際の労働時間は「8時間(9時間-1時間)」となります。

休憩時間が法定通りに与えられていないと、労働基準法違反となる可能性があるため、適切に休憩を付与し、その分を労働時間から差し引くことが求められます。
休憩時間がきちんと確保されているかどうか確認し、記録しておくことも重要です。

(3) 15分単位などで労働時間を切り捨てるのは違法

労働時間の計算において、15分単位や30分単位での切り捨て・切り上げを行うことは違法となります。
例えば、19:40まで残業した場合に、「19:30」までとして切り捨てると、労働者に不利益が生じ、働いた分の賃金が支払われなくなります。

労働者が働いた時間はすべて賃金に反映されるべきであり、その切り捨ては不当に労働者の賃金を減らす行為とみなされます。
企業側としては、労働時間を正確に記録し、1分単位で計算することが求められます。

2.シフト制の場合の労働時間の注意点

1日の就業時間が決まっている固定勤務制と異なり、シフト勤務制の場合は労働時間の管理がより複雑になります。
働くスタッフの安全や健康を守るうえでも、法で定められた労働時間を遵守しましょう。
以下、注意点を3つ紹介します。

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(1) 労働時間の上限は1日8時間/1週あたり40時間

シフト制を採用している場合でも、労働時間のルールは他の労働形態と同じです。
労働基準法では、1日の労働時間は8時間、1週間の労働時間は40時間を上限と定めています。
これは労働者を守るための基準であり、企業はこの範囲内でシフトを組む必要があります。

例えば、1日の勤務時間が8時間を超える場合や、1週間で40時間を超えるシフトが組まれている場合、労働時間の調整や休憩の確保が必要です。
特に、シフト制の職場では変則的な勤務時間になりやすいため、労働時間がこの上限を超えないように注意を払いましょう。

(2) 上記を上回る場合は36協定が必要

1日8時間、週40時間の労働時間を超えてシフトを組む場合、事前に「36協定(さぶろくきょうてい)」を締結する必要があります。
36協定とは、労働基準法第36条に基づく協定で、使用者と労働者の代表が合意し、労働基準監督署に届け出ることで、法定労働時間を超えた残業や休日労働が可能になるものです。

例えば、繁忙期にどうしても1日10時間働く必要がある場合、この36協定を締結しておかなければ、労働時間の超過は違法となります。
なお、36協定には時間外労働の上限があり、無制限に労働時間を延長できるわけではないため、その範囲内でのシフト管理が求められます。

(3) 6時間以上で45分、8時間以上で1時間の休憩が必要

労働基準法では、労働時間に応じた休憩の取得が義務付けられています。
具体的には、1日の労働時間が6時間を超える場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は少なくとも1時間の休憩を取らなければなりません。

この休憩時間は労働者に一斉に与えられ、自由に使えるものである必要があります。
特にシフト制の職場では、勤務時間が不規則になりやすいため、適切なタイミングで休憩を確保することが難しい場合があります。
休憩時間を適切に確保し、その分を労働時間から差し引いて計算することが重要です。

3. 労働時間やシフト管理を効率化するコツ

労働時間やシフトの管理は複雑な上に法律が関わるため、ストレスのかかる業務です。
少しでも効率化できるよう、4つのコツを紹介します。
(1)シフトパターンを最適化させる
(2)シフト管理システムを導入する
(3)勤怠管理システムを導入する
(4)従業員とのコミュニケーションを円滑にする

以下で詳しく見ていきましょう。

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(1) シフトパターンを最適化させる

シフト管理を効率化するための第一歩は、シフトパターンの最適化です。
シフトパターンとは、どの従業員がいつ働くかを決める組み合わせのことです。
業務内容や店舗の営業時間、繁忙・閑散時間帯を考慮しながら、従業員の適正配置を行うことで、無駄な労働時間を削減し、効率的にシフトを組むことができます。

また、シフトパターンを複数用意しておくことで、急な欠勤や予定変更にも対応できます。
適切なシフトパターンを事前に設定すれば、職場全体の生産性を高めることができます。

(2) シフト管理システムを導入する

シフト管理システムを導入すると、シフト作成や調整の負担が大幅に軽減できます。
従業員の勤務希望や休暇の申請、過去の勤務実績などをシステム上で一元管理できるため、シフトを作成する際の手間を省き、効率的な管理が可能です。

また、シフト管理システムは、労働時間の上限や休憩時間などの法的要件を自動的にチェックし、適切なシフトを組むサポートもします。
システムを導入することで、シフト調整のミスを防ぎ、従業員の働きやすい環境を整備できます。

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(3) 勤怠管理システムを導入する

勤怠管理システムを活用すれば、従業員の出退勤の記録をリアルタイムで管理できます。
シフト制の職場では、勤務時間が複雑になりがちです。
勤怠管理システムを使うことで、1分単位の正確な労働時間を自動的に集計し、労働時間の上限や休憩時間の確認も容易に行えます。
また、システム上で労働時間を一元管理することで、賃金計算や残業申請の手続きも効率化されます。

勤怠データを基にシフトパターンの見直しや最適化を行うことも可能です。
長期的なシフト管理の改善に役立ちます。

(4) 従業員とのコミュニケーションを円滑にする

シフト管理の効率化には、従業員との円滑なコミュニケーションが欠かせません。
従業員の希望や都合、体調などを把握し、柔軟にシフトを調整することで、労働時間の偏りや不公平感を解消できます。

また、定期的な意見交換の場を設けることで、シフトに関する問題点や改善策を共有し、従業員全員で最適なシフトを構築していく意識を高められます。
コミュニケーションを活発にすることで、従業員のモチベーションや職場の一体感が向上し、効率的なシフト管理が実現しやすくなります。

効率的なシフト管理を実現する「R-Shift」

小売業・サービス業のシフト管理システム「アールシフト」

(1)小売業・サービス業の導入店舗数1万店超

アールシフトは、小売業やサービス業のシフト管理に特化したシステムです。
おかげさまで2020年〜2024年と5年連続で「登録ID数1,000以上の小売業」における導入数No.1(※東京商工リサーチ調べ)となりました。

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(2)柔軟にカスタマイズ可能

選ばれる理由の一つが、カスタマイズの柔軟性です。
シフト管理においては企業ごとに設けている独自ルールや細かな要望があるかと思います。
アールシフトなら800を超える標準機能から独自にオーダーメイドが可能です。

「店内レジと屋外レジの違いを考慮して割り当てたい(ホームセンター向け)」
「薬剤師と登録販売者を確実にシフトに入れたい(ドラッグストア向け)」
といった業種特有のシフト管理方法も、標準機能で既に搭載されています。

標準機能だけでは対応しきれない個別カスタマイズにももちろん対応。
お客さまの企業特性を理解した上で、設定のチューニングを行ないます。

(3)シフト管理+人時生産性向上を同時に実現

アールシフトではレイバースケジューリング理論(LSP)や統計分析手法、AI手法などを全面採用。仕事と人をMH(人時)で把握し、ムリ・ムダ・ムラの最も少ない効率的なシフトを実現しました。誰が使用してもスピーディに高精度なシフト表が作成できるよう、当社独自の最適化手法を備えています。

(4)直感的に操作できる現場志向のシステム

高精度なシステムでありながら、直感的な操作でシフトが自動作成できるよう、インターフェースにも徹底的にこだわりました。
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