コラム
2024.06.06
サービス業はなぜ人手不足?離職率の高さや採用の課題・改善策を探る!
シフト作成
シフト管理
日本のサービス業は、ここ数年で特に人手不足が深刻化しています。
求人を出しても応募が来ない、離職率が高く人が定着しないなど、さまざまな問題が生じている状況です。
この記事では、日本のサービス業がなぜ人手不足に直面しているのか、その主な理由を4つ挙げて詳しく解説します。
目次
1.なぜ日本のサービス業は人手不足?4つの理由
日本のサービス業や小売業は、何年も前から人手不足が続いています。
近年さらに状況は深刻化していますが、その理由は以下の4つです。
- ・少子高齢化の進行
- ・他業種と比較した労働条件の厳しさ
- ・働き方改革の影響
- ・地域間の人口格差
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
少子高齢化の進行
日本の人口構造は急速に変化しており、少子高齢化が進んでいます。
出生率の低下により、労働市場に新しく参入する若者の数は減少する一方です。
また、退職する高齢者の数が増加しており、労働力人口全体が縮小しています。
サービス業は労働集約型であり、多くの人手を必要とするため、この人口動態の変化が深刻な人手不足の原因となっています。
他業種と比較した労働条件の厳しさ
特に飲食業や小売業などは、労働条件が厳しいことで知られています。
長時間労働や低賃金、不規則な勤務時間、土日に休めないのが一般的です。
若い世代や転職希望者にとって魅力に欠ける職場環境のため、募集をしても応募が集まりづらいのが現状です。
また、1度入社しても、過酷な労働条件のため退職する場合も多く、結果として人手不足が慢性化しています。
働き方改革の影響
政府が推進する働き方改革は、長時間労働の是正や有給休暇の取得促進を目指しています。
これが逆にサービス業の人手不足を加速させる一因となっています。
従業員の労働時間を短縮するためには多くの従業員が必要ですが、新たな労働力の確保は難しい状況です。
特に中小企業では、人手不足に対応するためのリソースが限られており、問題が深刻化しています。
地域間の人口格差
東京や大坂などの大都市圏と地方との間で人口格差が広がっていることも、人手不足の大きな要因です。
地方では特にサービス業の人手不足が顕著です。
若者が都市部に集中する一方で、地方では高齢化が進み、働き手が不足しています。
地方のサービス業は人手不足により営業時間の短縮やサービスの質の低下に直面しており、地域経済にも悪影響を及ぼしています。
2.サービス業の離職率が高い原因は?
慢性的な人手不足に悩まされているサービス業や小売業では、せっかく新しい人材が入社しても定着しづらい問題もあります。
なぜサービス業の離職率が高いのか、原因として以下が挙げられます。
- ・長時間労働の常態化
- ・賃金・待遇がよくない
- ・ストレスの多い労働環境
- ・キャリアの展望が見えづらい
- ・教育や研修が不十分
- ・職場のコミュニケーション不足
- ・労働市場の変化
1つずつ詳細を見ていきましょう。
長時間労働の常態化
日本のサービス業は営業時間が長く、スタッフの長時間労働も常態化しています。
シフト勤務や不規則な労働時間が一般的で、夜遅くまで働くケースも少なくありません。
このような過重労働が続くと、従業員は肉体的にも精神的にも疲弊し、離職を考えるようになります。
また、顧客対応のために休憩時間をまともに取れない場合も多くあります。
長時間労働が当たり前の環境は、仕事の継続を難しくしている一因です。
賃金・待遇がよくない
他の業種と比較して、サービス業の給与水準が低いことも、離職率を上げる原因となっています。
中小企業では福利厚生制度が不十分な場合も多く、従業員は安定した生活を送ることが難しくなります。
これらの要因が重なり、他の業種や条件の良い職場に転職する人が跡を絶ちません。
ストレスの多い労働環境
サービス業の仕事は、顧客対応が中心で、ストレスが多い環境です。
近年頻繁に聞くようになった「カスハラ(カスタマーハラスメント)」の被害者にもなり得ます。
クレーム対応や厳しい顧客の要求に応えることの心理的負担は大きく、休職する人も多くいます。
その他、立ち仕事や重い荷物の運搬など、肉体的にハードな作業が多いことも特徴です。
キャリアの展望が見えづらい
専門的なスキルや知識が身につきにくい場合が多く、キャリアの展望が見えにくいという問題もあります。
特に若い世代にとっては、将来的なキャリアパスが明確でないと、長期的なモチベーションを維持することが困難です。
専門職や技術職と比べて、スキルの習得や資格の取得が少ないため、他の職種への転職を考える人が増加します。
教育や研修が不十分
サービス業では、OJT中心で教育や研修の機会が十分に提供されない場合が多くあります。
新入社員に対するサポートが薄いため、業務に適応できず早期に辞めてしまうケースも。
継続的な教育やキャリア開発のプログラムがないことも、スタッフが不安になる原因です。
職場のコミュニケーション不足
サービス業はチームワークが重要。
職場内でのコミュニケーションが円滑でない場合、ストレスが増大します。
人間関係が悪化すると、職場の雰囲気が悪くなり、働きづらさを感じるようになります。
上司から積極的に声がけをする、職場のメンバー同士で会話しやすい空気を作るなどの工夫が求められます。
労働市場の変化
コロナ禍以降の労働市場では、サービス業に従事する人々が他の業種や条件の良い仕事に流れる傾向があります。
特にテレワークや副業、フリーランスなど、柔軟な働き方が可能な職種が増えたことにより、サービス業からの流出が加速しました。
このような労働市場の変化により、サービス業は労働力の確保が難しくなり、結果として離職率が高くなっています。
3.サービス業が抱える人材採用の課題5選
人手不足を早期に解消するには積極的な人材採用が必要ですが、「募集しても人が来ない」「転職サイトやアルバイト求人サイトに載せても効果がない」という企業も多いです。
サービス業が人材採用で抱える課題について、以下にまとめました。
他社との差別化が難しい
サービス業はどこも人手不足・求人市場では常に多くの競合が存在します。
飲食店、小売業、ホテル業など、各業界が優れた人材を確保するためにしのぎを削っており、この競争が激化しています。
特に、大都市圏では求人広告や採用イベントなどに多額の予算を投じなければならないことが多く、採用コストが増大する結果となります。
また、同じ職種で条件の良い他の企業に優れた人材を奪われるリスクも高まります。
求職者のニーズにマッチしづらい
求職者が求める条件と企業が提供する条件との間にギャップが生じることもサービス業の特徴です。
例えば、求職者は柔軟な勤務時間やワークライフバランスを重視する一方、サービス業側はフルタイム勤務やシフト制を求めることが一般的です。
また、求職者が求める賃金や福利厚生が企業の提供するものと合わない場合、採用に至ることが難しくなります。
このミスマッチを解消するためには、企業側が求職者のニーズを正確に把握し、それに応じた柔軟な採用条件を提示する必要があります。
即戦力が採用できない
サービス業では、即戦力となるスキルや経験を持つ人材が求められますが、サービス業経験者からの応募はそう簡単には集まりません。
そのため「未経験歓迎」とうたって採用活動を行う企業がほとんどでしょう。
しかし、現場は常に人手不足のため、新人向けに教育や研修を行う余裕がありません。
その結果、業種未経験の人材が現場でパフォーマンスを発揮できず、早期離職につながることもあります。
採用時に適切なスキル評価を行い、必要な教育・研修プログラムを整備することが求められます。
イメージ改善の必要がある
サービス業は、低賃金や長時間労働、過酷な労働環境など、ネガティブなイメージが強い業界です。
このイメージが求職者の応募意欲を低下させる要因となっています。
特に若年層や高学歴層においては、サービス業を選択肢から外す傾向が強いです。
このため、企業は業界全体のイメージを改善し、働きやすさやキャリアパスの充実をアピールする必要があります。
社員の声を紹介するインタビューや、働きやすさを強調した採用サイトなどを用意するのがおすすめです。
採用方法のデジタル化が遅れている
採用プロセスにおいて、デジタル化が遅れているサービス業も多いです。
オンラインでの求人情報の発信や応募の受付、面接の実施など、デジタルツールを活用することで採用の効率化が図れます。
デジタル化が不十分で非効率な採用業務のままでは、コストが余計にかかっている状態です。。最新のテクノロジーを積極的に導入し、効率的かつ魅力的な採用プロセスを構築することが重要です。
4.サービス業の人手不足解消のために今できること
サービス業が人手不足を解消するためには、以下の取組が重要です。
- ・職場環境の改善
- ・採用活動のデジタル化
- ・シフト管理システムの導入
各項目について、詳しく説明します。
職場環境の改善
従業員の定着率を高め、人手不足を解消するためには職場環境を改善しましょう。
具体的な取り組みとしては、「労働条件の見直し」「職場コミュニケーションの活性化」が挙げられます。
労働時間の短縮や休暇制度の充実、適切な賃金設定など、従業員が働きやすい環境を整えることで、定着率向上が期待できます。
また、上司と部下、同僚同士のコミュニケーションを円滑にすることで、職場の働きやすさがアップします。
定期的なミーティングや、お互いに話をする場を設けることで、職場の風通しを良くしていきましょう。
採用活動のデジタル化
採用活動のデジタル化は、採用プロセスの効率化と求職者へのアプローチの幅を広げるために有効です。
最近では企業が採用サイトを用意したり、Indeedなどの媒体に求人広告を掲載するのが当たり前になりました。
広範囲に配信することで、多くの求職者にアプローチできます。
採用プロセス全体を管理するシステムの導入も効果的です。
応募者の情報を一元管理し、選考の進捗状況をリアルタイムで把握できます。
応募者への連絡も迅速に行えるため、求職者の満足度も向上します。
シフト管理システムの導入
シフト管理システムを導入すれば、現在のメンバーのまま効率的な人員配置が可能です。
自動でシフトを作成できるシステムなら、店長の業務量削減にも繋がります。
シフトの割り振りに対する不公平感解消や人件費の最適化などの効果も期待できます。
見やすいシフト自動作成システム「アールシフト」
(1)小売業・サービス業の導入店舗数2万店超
アールシフトは、小売業やサービス業のシフト管理に特化したシステムです。
おかげさまで2020年〜2024年と5年連続で「登録ID数1,000以上の小売業」における導入数No.1(※東京商工リサーチ調べ)となりました。
全国展開しているスーパー、生活雑貨店、レンタルビデオ店、衣料品店、ホームセンター、映画館、空港、コールセンターなど幅広い業種の企業様に選ばれています。
(2)柔軟にカスタマイズ可能
選ばれる理由の一つが、カスタマイズの柔軟性です。
シフト管理においては企業ごとに設けている独自ルールや細かな要望があるかと思います。
アールシフトなら800を超える標準機能から独自にオーダーメイドが可能です。
「店内レジと屋外レジの違いを考慮して割り当てたい(ホームセンター向け)」
「薬剤師と登録販売者を確実にシフトに入れたい(ドラッグストア向け)」
といった業種特有のシフト管理方法も、標準機能で既に搭載されています。
標準機能だけでは対応しきれない個別カスタマイズにももちろん対応。
お客さまの企業特性を理解した上で、設定のチューニングを行ないます。
(3)シフト管理+人時生産性向上を同時に実現
アールシフトではレイバースケジューリング理論(LSP)や統計分析手法、AI手法などを全面採用。仕事と人をMH(人時)で把握し、ムリ・ムダ・ムラの最も少ない効率的なシフトを実現しました。
誰が使用してもスピーディに高精度なシフト表が作成できるよう、当社独自の最適化手法を備えています。
(4)直感的に操作できる現場志向のシステム
高精度なシステムでありながら、直感的な操作でシフトが自動作成できるよう、インターフェースにも徹底的にこだわりました。基本操作はマウスだけでOK。公休と有休の色分け表示や、白黒印刷したときの見やすさなど、現場の方々が求める機能を実装しています。
システム自体の素早いレスポンスも好評です。
アールシフトでは、シフト管理システム導入を検討中の企業様向け体験利用プランや、メイン機能の使い勝手がわかるデモ動画を用意しています。
シフト管理方法について見直しを考えているご担当者さま、ぜひお気軽にお問い合わせください!